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改修のための工事を検討するとき、リノベーションとリフォームのどちらを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。実は、それぞれの言葉に明確な定義はないことをご存じですか。

本記事では、リフォームとリノベーションの使い分け方や、メリット・デメリット、向き・不向きについて解説します。

住宅の改装工事を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

　

　

リノベーションとリフォームは同じもの？

日本では、リノベーションとリフォームに明確な定義はありません。

ある業者では「リノベーション」の範囲になる工事を、別の業者では「リフォーム」として扱う、というようなことはよく起こります。

目安として、一般社団法人リノベーション協議会では、リノベーションとリフォームを以下のように定義しています。

• リフォーム：原状回復のための修繕・営繕、不具合箇所への部分的な対処
• リノベーション：機能、価値の再生のための改修、その家での暮らし全体に対処した包括的な改修

リフォームは壊れた箇所や古くなった箇所を直すことが主な目的なのに対し、リノベーションは住まい全体をより快適にすることが主な目的といえるでしょう。

　

リノベーションとは

リノベーションでは具体的に、どんなことができるのでしょうか。

　

リノベーションは、既存の建物に対して、間取りや内外装などを変更したり、耐久性や耐震性を高める壁の補修をしたりするなど、大規模な工事をします。

　

場合によっては、住宅をスケルトン（建物の骨格部分）の状態だけにしてしまうことも珍しくありません。

　

リフォームとは

一方リフォームとは、建物の一部分だけに補修工事などを実施することをいいます。

たとえば外装の塗り直しや、キッチンの設備の変更、壁紙の張り替えなどがリフォームにあたります。

　

使い分け方は？

ただし、上記のような使い分けはあくまで目安にすぎません。

実際には、工事の内容や目的によって呼び方が変わる場合もあります。

たとえば、キッチンやバスルームなどの水回りを全面的に新しくする場合は、リフォームではなくリノベーションと呼ぶこともあります。また、壁紙や床材を張り替えるだけでも、デザイン性や機能性を高める場合はリノベーションと呼ぶこともあります。

住まいに対するニーズや予算によっておおまかに使い分けている業者が多いため、自分のしたい工事がリフォームかリノベーションか気になった場合は業者に質問し、疑問を解消しましょう。

　

　

リノベーションのメリット

リノベーションとリフォームには、それぞれどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。まずはリノベーションのメリットについて紹介します。

　

生活スタイルに合わせた設計ができる

リノベーションのメリットの1つは、生活スタイルに合わせた設計ができることです。

　

リノベーションでは、たとえば以下のような工事ができます。

• 子供が産まれたので、リビングに仕切りをもうけて子供部屋にする
• 
定年退職後、趣味の部屋を作る

• 親と同居する準備のために、家をバリアフリー化する

• 家族の介護のため、介護用の設備を設置する

• ペットが暮らしやすい家を作る


リノベーションは、住宅設備だけにとどまらず、間取りまで全てを変更できるため、ライフスタイルの変化にも柔軟に対応できることが分かります。

　

物件の選択肢が増える

物件の選択肢が増えることも、大きな魅力の一つです。

住宅購入の際は、新築だけに絞らず、中古物件にも視野を広げることで、エリアと物件数の選択肢を大幅に増やせます。

「立地と価格は文句のつけどころがないけれど、誰かがすでに住んでいるという点だけ気になる」という物件であれば、内装をリノベーションして新しく作り替えることで、まさに理想の住まいを手に入れられるでしょう。

　

　

リノベーションのデメリット

メリットの多いリノベーションですが、デメリットも存在します。

　

工事完了までに時間がかかる

新築を購入するよりも、住宅の引き渡しに時間がかかりやすい特徴があります。

これは、中古物件を購入後に内装などのデザインや設計をプランニングし、そこから工事に入るという流れが必須のためです。

一般的には、物件を購入してから入居できるまでに半年以上かかると考えておいたほうがよいでしょう。

工事の間は別の住まいを探したり、家具や荷物を保管したりする必要がありますが、これには費用や手間がかかります。

　

耐久性を考慮しなければならない

住宅の耐久性を考慮しなければならないことも、リノベーション住宅を購入する前には検討しておくべき事項です。

特に1981年より前に建てられた住宅は、現在と異なる耐震基準で建築されているため、大きな地震などで倒壊してしまうリスクがあります。この場合、単純な内装のリノベーションだけでなく、柱や壁などに対する耐震や補強工事などを追加で入れなければならないことも。

耐震補強工事には費用や時間がかかるため、新築を購入して手間を減らしたいと考える人も多いでしょう。

　

住宅ローンよりも金利が高い

新築購入時に利用できる住宅ローンより金利が高いこともデメリットの一つです。

住宅ローンは原則として、住宅購入時にのみ利用できるローンです。このため、住宅を購入後に別途リノベーション工事をする場合、新たに住宅ローンは借りられません。

この場合「リフォームローン」といった名称のローンを組む必要があります。

リフォームローンは住宅ローンに比べて金利が高く、返済期間も短いことが一般的なため、月々の支払い負担が大きくなる可能性があります。

ただし、中古物件の購入とリノベーションを同時に行う場合は、住宅ローンを借りられるケースもあります。

　

　

リフォームのメリット

一方リフォームには、どのようなメリットがあるのでしょうか。順番に見ていきましょう。

　

比較的安価

工事費用が比較的安価であることは、リフォームの大きな魅力といえます。

リノベーションがおおよそ1000万円前後の工事費用を必要とするのに対し、リフォームは50万円程度から実施できる箇所もあります。

物件の状態がよく、必要な部分だけの修繕で事足りる場合、まずはリフォームを検討してみるのも一つのアイデアといえるでしょう。

　

仮住まいが不要

リフォームは多くの場合、1週間程度で工事が完了します。外壁や屋根の塗装、交換についてはやや時間がかかりますが、それでも1〜4週間程度で終わります。

仮住まいが不要、もしくは非常に短期間ですむため、引っ越しの手間や費用を省くだけでなく、家族の生活リズムやペットの世話なども変える必要がありません。

　

リフォームのデメリット

一方、リフォームのデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

　

間取りやデザインを自由に決めづらい

間取りやデザインの変更ができないことは、人によっては大きなデメリットといえるでしょう。

理想の暮らしが明確にある人の場合は、リノベーションを検討するほうが良いかもしれません。

　

耐震性や耐久性を上げるには不向き

リフォームは、主に内装や設備を変更するもので、建物の骨組みには手を加えません。

耐震工事は骨組みに手をつけなければならないことが多く、リフォームでは物件の耐震性や耐久性をあげることは難しいケースもあります。

ただし、業者によっては「耐震リフォーム」という名称で工事を実施している場合もあります。

 

 

リノベーションがおすすめな人は？

では、リノベーションはどのような人におすすめできるのでしょうか。

　

ライフスタイルが変わった人

ライフスタイルが変わった人は、今の住まいをリノベーションすることを検討してみましょう。

介護や育児、転職、退職などで暮らし方が大きく変わったとき、今までの住まいでは不便や不満を感じることがあります。

こんな状況を改善するためには、自分や家族のニーズに合わせて住まいを改善できるリノベーションがぴったりです。

　

好みの立地・間取りの物件に住みたい人

物件の条件にこだわりがある人にも、リノベーションはおすすめできます。

新築物件よりも中古物件のほうが、駅近や閑静な住宅街など、希望するエリアで見つけやすい特徴があるからです。

また、オープンキッチンやロフトなど、新築であれば注文住宅でしかかなえられないような間取りやデザインも容易に実現できます。

　

環境に考慮した住宅づくりをしたい人

環境に考慮した住宅づくりをしたい人にとっても、リノベーションはおすすめできる選択肢です。

建て替えや新築物件の建築には、大量の廃材が発生します。

廃材の中でも木材やコンクリートなどの建築資材は、採取や製造に多くのエネルギーを消費し、CO2排出量も高い特徴があります。

また、廃棄された資材は埋立地や焼却場に運ばれ、少なからず環境を汚染します。

リノベーションは既存の建物を解体しないため、資源の無駄遣いを減らせます。

　

　

リフォームがおすすめな人は？

一方、リノベーションよりもリフォームを検討したほうが暮らしの満足度を高められるのはどのような人なのでしょうか。

　

家の雰囲気が気に入っている人

リノベーションをする予定の家の雰囲気が気に入っている場合、リノベーションよりもリフォームをしたほうがよいケースもあります。

今の家を手入れしながら大切に使いたいときは、キッチンやバスルームなどの水回りだけを快適にしたり、断熱や防音を強化したりするリフォームで十分といえます。

　

予算をおさえたい人

予算をおさえたい人は、リノベーションよりもリフォームがおすすめできます。

ただし、リノベーションであっても、予算の組み方によっては費用を抑えながら工事を実施できます。まずは施工業者に対して、自分の希望や予算を伝えることから始めてみましょう。

　

　

まとめ

リノベーションとリフォームには、明確な定義はありません。ただし一般的には、工事の規模によって使い分けている業者が多いようです。

リノベーションとリフォームには、それぞれメリットやデメリットがあります。特徴を把握することで、自分のニーズに合った工事を実施し、暮らしをより豊かにしましょう。

リノベーションを考えている方は、リノベアにぜひご相談ください。

主に愛知県内でリノベーションを実施しており、提案から工事まですべてを自社で担当しています。

デザインや素材へのこだわり、予算、立地、ライフスタイルなど、さまざまな条件を丁寧にヒアリングしながら、皆さまが愛着の持てる住宅を作りあげます。

水回り設備の問屋としてスタートしたリノベーション事業だからこそ、メーカーについての豊富な知識とともに、お客様に最適なリノベーションのプランを提案いたします。

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